便秘について

便秘のイメージ画像

本来体外に排出すべき糞便を十分量かつ快適に排出できない状態と定義されています。目安として3日以上お通じがない、もしくは排便の回数が以前と比べ減少しているという状態を言います。また頻度(回数)だけでなく、便が硬くて排便時に痛みが伴う、排便の際にいきんで時間がかかる、残便感があるという場合も便秘の定義に含まれるとしています。

腸内の様子を調べられる
腸内フローラ検査

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便秘原因はストレスや腸の老化など様々

日本人の便秘有訴者の年齢・性別分布 高齢者の方が男女ともに多く、若い年齢層では特に男性より女性の方が分布が多いです。

便秘は若い女性に起きやすいとされています。この場合、妊娠・出産、女性ホルモンの影響もありますが、ストレス、ダイエット、外出先などで便意を我慢して排便の機会を逃すということも挙げられます。また高齢者であれば、加齢による筋力の衰えからの腹圧低下、腸の老化による蠕動運動の低下などによって引き起こされます。このほか、何らかの病気に罹患することによる一症状として現れることもあります。具体的には、糖尿病、大腸がん、甲状腺機能低下症(橋本病)、過敏性腸症候群等によるものです。大腸がんは進行すると腸が狭窄し、それによって便秘となります。この状況を進行させると腸閉塞となることもあります。

便秘の解消法

速やかに便秘を解消したい場合、まず日頃の生活習慣の見直しから始めます。食事面では、食物繊維が豊富な食品(果物、海藻、野菜類、きのこ類 等)を積極的にとるようにします。また水分摂取は、便を軟らかくする効果が期待されます。そのため、水を多く摂取することは、排便しやすい状況をつくることになります。さらに日常生活に運動を取り入れることは腸の蠕動運動を促し、便を直腸へ送りやすくします。運動量としては、息がやや上がる程度の有酸素運動(1日30分程度のウォーキング)で十分ですが継続的に行います。

検査について

便秘による検査をする場合、超音波検査、X線撮影、大腸内視鏡(大腸カメラ)を用います。腹部エコー(腹部超音波検査)腹部X線撮影から糞便状況や蠕動の状態を判断します。腹部エコー(腹部超音波検査)は、腸管に便やガスが溜まっていないかを確かめるために行います。また腹部X線撮影では腸に便秘による張りがみられるかどうかを確認します。大腸内視鏡については大腸がん等による便秘でないかどうかを調べるために行います。

上記以外では、何らかの病気の罹患による便秘の可能性を調べるための血液検査をすることもあります。

治療法について

便秘とは自分のお腹のイメージと現実がかけ離れた時に起こりやすいです。先に述べた生活習慣の見直しも大切ですが、併せて薬物療法として便秘薬を使用します。排便日記をつけてもらい、排便サイクルをつけていくことで改善を目指します。患者さまの状態に合わせ、非刺激性下剤とも呼ばれる便を軟らかくする薬(塩類下剤、膨張性下剤、膨張性下剤)と、腸の働きを活発化させて腸を刺激することで、便を押し出しやすくする刺激性下剤(小腸刺激性下剤、大腸刺激性下剤)を使い分け、患者さまの便秘のタイプにあった便秘薬を処方していきます。